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第2回
i-まだん韓国研修旅行
参加者の感想文

2004年11月20〜23日

フォーラム・アイの「楽しい韓国語講座」を受けている受講生を中心として、韓国研修旅行を行った。

これはその参加者たちの感想です。



i-まだん韓国研修旅行の感想

           中川 司

紫がかった霧が低く垂れ込め、その霧に浮かぶように遠くの島々が見えている。まさに墨絵の世界である。太陽がその墨絵に一点、真っ赤な顔を恐る恐る覗かせてきた。
木浦の朝だ。
早起きして、ユダル山に登った人たちだけに贈られた自然からの贈り物。昨日訪れた、楽案民族村の折り重なるわらぶき屋根とは対照的に木浦の海は、自然そのままの美しさと、優しさを見せてくれている。多島海のなせる業か。

今日も好天を保障するような、素晴らしい夜明けだ。
それにしても、昨日のバス旅行は、長かった。プサンのキムヘ空港からすぐに小型のバスにゆられ、運転手の懸命とも思える運転で長距離を走破し、この木浦に到着したのがもう日もとっぷりくれた午後9時前だった。正直疲れたが、その夜の海鮮料理と、ビールが元気を与えてくれた。
やはり、辛い料理は、ビールを誘い、食欲を高める。不思議な効果。

ユダル山は、小さい山だが、頂上の弘法大師像が登る人たちを優しく迎え入れてくれるようなそんな感じがする仏の山のようだ。

チェオニが泣いている。しっかりもので、よく機転が利く優秀な現地ガイド嬢のキム チェオニが。光州国立墓地 写真館。
何百と並ぶ墓標。それらに刻まれた光州事件の犠牲者の年齢。
チェオニは、写真館の壁一面に張られた凄惨な犠牲者と事件のありのままを写した写真を説明していた。犠牲者の大半は、チェオニのすぐ上の若者達である。
チェオニは、“同胞がこんなことになって悲しいです” と言って、静かに涙を流した。泣き崩れるわけにいかない。ガイドの仕事中である。
だから、静かに涙を流し、犠牲者の事を思ったのか。
自国の軍隊に機銃掃射され、ひとたまりもなく、多数の若者が犠牲になったこの地。
その人たちの魂を両手で包み込むかのような巨大なモニュメント。
この国立墓地は、あまりにも悲しい。

静かにKTXは、発進した。彼は、お構いなく弁当をわれわれメンバーに配っている。弁当屋は、われわれの昼食をKTXの途中駅から、持ち込んで配っているのだが、もう降りられない。どうするのか?
”心配ない、関係ない“と 会長 高の声。
件の彼は、われわれが、弁当を食べ終わるのをKTXの中で待っている。
そう、関係ない。日本では、無賃乗車だが、韓国では乗車した駅へ戻れば、乗車賃は不要? だから出来る高度な業?

隣の車両から大きな声が聞こえる。喧嘩?
しばらくすると、大きな段ボール箱をキャスターに載せた男が来た。
いろいろな大きさのバンドエイドをシートに貼り付け、地下鉄の乗客に見せている。
バンドエイドを車内で売っているのだ。
今日は、一人インチョンへ地下鉄で。インチョンの友達と一杯やるために。
他のメンバーは、今頃コリアハウスで美味しい料理と、韓国伝統芸能を堪能しているだろう。

友人白の車で彼の自宅へ。4階建ての立派なお屋敷。一階は、駐車場。2,3階は、賃貸にしてある。4階が白の住居でここで彼は、自分の息子夫婦と同居している。息子夫婦に挨拶して、韓国伝統の飲み物をいただいた。
色は、コーヒーのよう、中に豆のようなものが入っており、日本のおとそに近いと思った。
白の自宅近くの料理屋へ。ここでもう一人の友人 ユンを呼び出し3人でじんろ焼酎で乾杯。礼儀として、一気飲み。あては、キムチと大きな皿に山のようになった刺身。
飲んだ後は、メウンタンにしようと決まり、辛いのがいいかどうかの話になった。
もちろん辛くなくては、話にならない。即決。
店の主が出てきて、横に座り、一緒に飲みだす。 じんろを一気飲みするイルボンサラムが気になったのか。

白は、今年で定年退職。来年は、韓国一の大学(ソウル大学)へ入学するのだと。
そのため、今は、仕事が終わった後、予備校へ通っている。毎日。土曜日は、韓国、世界の歴史と考古学を勉強している。そのため、ずーと酒を飲ま無かったが本日は、私のため特別に酒を飲むと。

案の定、フィルムが切れている。昨夜どうなったのかさっぱり分からない。でも一人、モーテルに泊まっている。今日は、帰国の日。遅れたら大変と思い、モーテルを飛び出す。午前五時40分。辺りは、暗く、地下鉄の駅が分からない。歩き回ってもだんだん寂しい場所へ行ってしまう。
アズマが一人歩いて来たので チハチョル ヨク オージ イムニカ と聞いたが何かぶつぶつ言って逃げてしまった。

南大門市場は、相変わらず。韓国のエネルギーの強さを一番肌で感じる。
“完璧な にせもの あります”とぺ・ヨンジュもどきが手を掴んで離さない。
全員無事関空に到着。それにしても、行きも帰りも ピハンギは、一つの空席もなく満員。韓流の影響のすごさか。
全てをアレンジした会長 高の心労は、大変だったと思う。本当にご苦労様でした。
それと、こんな人間を気持ちよく受け入れてくれたフォーラム愛の人達に感謝、

合掌。

カムサハムニダ

(文中敬称略)

KTXの車掌さんと

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