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フィルム・スキャナーで過去を旅する
1966年第1期在日僑胞夏期学校

1966년 제1기 하기학교

1966年夏


フィルムスキャナーで、古いフィルムから現れる過去への旅に出発する。なにがあったのかな。


在日同胞の学生に、夏休みを利用して、本国の現状と民族意識教育の為に、夏期学校を行った。
1966年8月1日から20日間、韓国の文教部の主催で、「第1期在日僑胞夏期学校」が行われた。
私はこの夏期学校に参加した。いまは在日同胞というが、この時は僑胞と言っていた。キョポと。
1957年に韓国を離れ、1966年に韓国に入国する。私は9年ぶりに再び韓国の土を踏んだ。

今回は、日本全国から約500人が参加した。それで、2班に分かれた。
半分は釜山で10日間。後半分はソウルで10日間だ。私は後半に入ることになった。252人だ。
10日間が終わると、あと、交代でソウルと釜山に入れ替わって、10日間だ。合計20日間。

8月20日、終了式が行われた。共和党の議長である金鐘泌氏も参加した。
韓国のナンバー2が参加とは、韓国政府がいかに今回の夏期学校に力を入れているかがわかる。

9月5日に、再びアリラン号に乗るまで、里帰りだ。

8月21日から、9月5日まで、里帰りということで、裡里やソウルなど、以前住んでいた所を見た。
驚いたことに、約10年ぶりに見る、裡里やソウルは、前とあまり変わっていなかった。

変わったのは、私だ。あの孤児のような子供が、大学生になって韓国に現れている。

出国手続き。入出国管理局の職員が、アリラン号の船上で行われた。
これが私のグループだ。4班の1グループの19人。
日本全国から約500人が参加。
まずソウル班と釜山班に2班に分かれた。ソウル前班、釜山後半の252人。私は釜山後半に属する。
これが私の制服。胸にワッペン。
カメラを持って、腕章は「記録」と勝手にはめる。すると、たいての写真が自由に撮れる。
←このワッペンを付けていると、とても便利。ほとんどのところが通行できるし、列車でも、タクシーでも優先的に乗せてもらえる。
乗船券。アリラン号の船の切符。48番目。
学校の食堂で、食事はこの食券で食事ができる。

船から見る、これが祖国!釜山。山は禿山で、今のような高層マンションはない。

7月29日、午後5時に小倉港を出発。30日朝5時頃、釜山に着いた。船の中で朝食を取った。
やがて、入国審査官が船に乗ってきて、入国審査を行った。

埠頭には歓迎のプラスバンドの演奏があった。
アリラン号での私。
パトカーはジープだ。交通巡査と記念写真。
2班に分かれた。釜山で10日間、ソウルで10日間。
私たち252人は、特別列車で、ソウルへ。

ソウルから釜山へ行くときも同じく特別列車だ。

左のバスで、見学などをする。バスは7台。
どこへ行くにもバスの先頭に、白バイなどがあって、ノンストップで走る。赤信号も関係ない。
朝6時に起きて、朝の体操だ。 午前中は勉強をする。
午後は見学など、バスで出かける。
午後5時から、親戚など面会ができる。入口で、名前を告げて、食堂などで面会する。
学校の外へは出ることはできない。
兄が面会に来た。9年ぶりに再開した。
テレビ局へ出演した。
いまと変わらないな。私を撮るカメラを私も撮る。
テレビ画面の私。

この時に書いた日記帳の1ページだ。見ると、ソウルではソウル工大の寄宿舎で私たちは泊まり、
私は、王清一さんと305号室で10日間、共に泊まっていた。

夏期学校教育課程表。ガリ版だ。何でもほとんど、印刷ものはガリ版だ。

釜山はソウル海洋大学で。市内からだいぶ離れた所だ。休みの時は海に入ったりができる。
ソウルの10日間が終わると、釜山での10日間だ。
8月15日、光複節式典に参加。
前からと後からと、私は動きながら写真を撮った。
これは、今も変わらんな。
私たちは在日同胞ということで、真ん中に並んだ。
しかし、列がバラバラだ。
8月20日、終了式だ。共和党の金鐘泌議長も参加
帰郷証明証。帰郷中を証明。旅券は本部で保管中。
修了証。第1回在日夏期僑胞夏期学校修了を証す。
夏期学校生であるという、身分証明証
9月5日12時、アリラン号に乗るので、国内旅行などに格別な配慮をお願いします。という内容。

ソウルの散髪屋など、以前私がいたところへ行った。友人などにも会った。
もちろん、裡里にも行った。通っていた裡里中央国民学校へ。中央市場や母が最後を過ごした部屋にも。
10年が過ぎたのに、そんなに変わっていなかった。

裡里の母と二人で住んでいた家へ兄と行く。 母が病死した部屋。変わっていなかった。
ソウルの私が働いていた散髪屋。
住んでいた、中区草洞107番地。変わっていない。

■1954年ソウルへ散髪屋で働く(1954/)
■1948年韓国に帰国し国民学校へ(1948/)
■1947年、日本から韓国へ(1947/)
■朝鮮戦争「戦場の記録」写真展(2010/6/26)

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